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ファーストライフ 2  高校・大学時代                 
高校までを大阪で、大学時代を京都で過ごしました。高分子化学科に進んだのは、当時ナイロン、テトロン、アクリルなどのいわゆる合繊ブームの起こり始めたときだったからなんとなく行ってみようかな、というような感じでした。

世界的に有名な桜田一郎教授の研究室だったんですが、この先生がものすごいカリスマで、毎日ご出勤される時に、一階の階段でおおきな咳払いをなさるんですが、それを聞いた建物中の弟子が直立不動の姿勢になってお迎えの体制にはいったものでした。

大学時代は阪急百貨店のお歳暮配達や、3本立て55円の映画館のフィルム運びとか、アルバイトに明け暮れ奨学金でかろうじて勉学を続けておりました。高校3年の時に父を事故で亡くしたので資金源を断たれていたんですね。

父は感電で危ない人を助けたときに、命を落としたんですが、私は尊敬しておりますし、この時の父と同じくらいの年齢になって定年を迎えた私が、セカンドライフとして何かやらなければと考えたのもこの、父の死と無縁じゃないような気がしております。


ファーストライフ 3  社会人(サラリーマン)時代                  ▲UP
社会人としての第一歩は、カリスマ教授(桜田一郎教授)の鶴の一声で決まりました。ある朝2階の実験室で実験しておりますと桜田教授の太い声が「ちょっと石黒君来たまえ」。私は『何か失敗したか?』とおそるおそる行ってみるとA社の重役さんがおられて「君、こちらの会社に行きたまえ!」でした。畏れ多くも「ノー」と言えるような雰囲気ではなく直立不動の「はい!」でした。

こうして始まった社会人生活は終始研究開発畑で過ごしました。20代30代はポリウレタン弾性繊維の研究開発から企業化に成功したり、私生活では結婚、一男一女をもうけ公私共に活気にあふれ充実し、またやりがいもあった時期でした。